はじめまして。RISKYBRAND のデジタルストラテジスト、シリコンバレー帰りのロジャー・フンと申します。カリフォルニア州のマウンテン・ビューやサンノゼでのお仕事を経て、今はBtoC、BtoBを問わず、お客様のデジタル戦略の考案や実装をお手伝いさせていただいております。よろしくお願いいたします。
2020年は皆さんにとってとても大変な一年となりました。新型コロナウイルスという未知の脅威から生まれた #StayHome #StaySafe の影響によって、社会や経済の仕組みが土台から大きく変貌し、人々は日常や働き方を大きく変えざるを得なくなりました。
普段どおりの生活ができず、一人ひとりが心細さを感じる中、人や社会との繋がりを求めて、ソーシャルメディアという存在が日常生活を占める割合がかなり増えてきたのではないでしょうか。
では、日本のビジネスやブランドはソーシャルメディアを通して、今後どのように世の中と接していくべきでしょうか?海外コンテンツを中心に振り返りながら、2021年のヒントになるトピックスをいくつかピックアップしました。
もくじ
- トレンド 1: コロナコンテンツの 4C − 2021 年のコンテンツストラテジーはどうすればいい?
- トレンド 2: よかったあの頃に戻って − 古き良きノスタルジア・マーケティング
- トレンド 3: 会えないからこそ会話しよう − カンバゼーショナル(会話型)マーケティング
- トレンド 4: 古いトレンドが新しいトレンドに!昔ながらのマーケティング手法の復活
- トレンド 5: コンテンツの価値がクオリティより重要になる – Lo-Fi コンテンツのススメ
- 番外編: 真実をさらけ出してファンを獲得 − 見栄えしないSNSプロフィール写真
- まとめ: 2021 年にソーシャルメディアでできること
トレンド1:コロナコンテンツの 4C − 2021年のコンテンツストラテジーはどうすればいい?
2021 年は、コロナウイルスの終息を切に願いつつも、おそらくその影響は今後数年にわたり続いていくでしょう。いわゆる「ニュー・ノーマル」の世の中において、ビジネスは来年も引き続き、以下の 4 つのテーマを念頭に置いてコンテンツストラテジーを考案・実施する必要があると考えます。
Community(コミュニティ)
Contactless(無接触)
Cleanliness(清潔さ)
Compassion(思いやり)
コロナコンテンツの事例:「トイレットペーパーより思いやりをストック」消費者の懸念・不安をストレートに払拭する
コロナウイルスが勃発した 2020 年の春ころ、日本のみならず世界各国ではトイレットペーパーの買占め現象が起きていました。消費者の不安から生まれた買占めに対して、アメリカのトイレットペーパーメーカー Cottonelle 社が「トイレットペーパーよりも思いやりをストックしよう」を伝えるべく、#ShareASquare(トイレットペーパーをシェアしよう)というソーシャルメディアキャンペーンを実施しました。
このキャンペーンはアメリカのチャリティ United Way のコロナ対策基金に100万ドルと100万本のトイレットペーパーを寄付するほか、#ShareASquare のハッシュタグを使ったユーザー数と同額の寄付も行いました。
Cottonelle 社は合計 130 万ドルと 100 万本のトイレットペーパーを United Way への寄付を果たし、企業史上最高の寄付額となりました。#ShareASquare のハッシュタグキャンペーンは期間中 6,000 人以上のエンゲージメントを獲得しました。
Cottonelle 社のブランドマネージャー云く、「#ShareASquare はお客様にインスパイアされたのです。店舗もオンラインも弊社の商品がなかなか見つからない状況の中、お客様が自身のコミュニティで弊社の商品を周りの人にシェアしようとしているのをたくさん見つけて、彼らの思いやりにスポットを当てたかったのです。」
「今回のソーシャル・キャンペーンにはとても明確な行動喚起があったため、短い間でも多くの人からのエンゲージメントをゲットできました。コロナ禍という辛い時期に、ブランド自体のイメージアップはもちろん、いろんな方法を駆使して安全にトイレットペーパーを分かち合うコミュニティを見ていると、人々の思いやりとクリエティビティを目の当たりにすることができました。」
そういったソーシャルメディアの投稿を見ていくと、イースタバニーの着ぐるみを着て近所でトイレットペーパーを配達している姿、ワンちゃんたちがトイレットペーパーを左から右へパスする動画、トイレットペーパーの形をしたバースティケーキの写真と、実にクリエティビティに富んだものばかりでした。
コロナコンテンツの事例:「あなたの家からあなたに伝えたいことがあります」
ソーシャル・ディスタンスを守りながら人と人の距離を縮める
日常生活の自粛が広がり、人々がなんらかのストレスや寂しさを強いられている中、Ikea Spain が「自宅から出られない」から「自宅にいらっしゃい」という視点にシフトさせ、「激変する世の中でも安心できるスペースは既にある」ことを消費者に訴えかけ、#StayHome という動きに新しい観点を提供しました。
マッキャン・マドリッドのクリエーティブディレクター、ラケル・マーティネス曰く「このキャンペーンはスペイン政府が学校の閉鎖を余儀なくされ、人々は自宅待機を始めないといけないときに生まれました。」
「ちょうどその時に別の CM キャンペーンが続いていたが、それを続ける意味がなくなりました。IKEA も店舗を閉めはじめ、私たちも自宅勤務をせざるを得なくなりました。そこで急遽、このキャンペーンを思いつきました。」
このキャンペーンの内容は国や地域に限定されず、汎用性が高いため、スペインの他にカナダ、ポルトガルとイタリアでも展開されていました。
2021 年にできること 4C を自社のブランドにも
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- グローバルレベルでトレンドを把握
自分のブランドや業界だけのトレンドでなく、パンデミックの状況や世界的なトレンドも常に把握しつつ、お客様と乗り越えるために自分たちは何ができるかを意識することで御社のコミュニケーション戦略に大きな変化が訪れるでしょう - 引き続きコロナ禍に注目
ブランドやビジネスの存在目的は確かに売上かもしれませんが、御社のお客様にとってコロナ禍は彼らの行動に大きな影響をもたらすでしょう。アグレッシブな広告よりも、お客様のニーズや課題に本当に応えられるコンテンツが望ましいでしょう - コンテンツはコロナの 4C に基づいて作成する
お客様が関心を持っているもの・心配していることと御社のブランドとの点繋ぎをさせましょう。例えば、御社のお店は清潔さに対して具体的にどういった取組をされているのでしょうか?「政府にすすめられたとおりにやっています」だけではもう通用せず、御社ならではの徹底ぶりをソーシャルメディアで共有していけば、お客様の不安を払拭することができるでしょう - 自社ブランドのコロナ禍における位置付けを把握
企業によっては、クライシスマネジメントは日常茶飯事かと思います。状況が日々変わっていく中、消費者がどのように御社のブランドを見ているのかをしっかり把握する必要があります。これによってマーケティングの戦略を微調整していければ、ネガティブなブランドイメージの発生を予防できるでしょう - 次にやってくる「禍」に備えておく
2020 年のコロナ禍は多くの人や企業にとって招かざる出来事でした。BCP はもちろんのこと、次のクライシス到来に備えてしっかりしたクライシスプランを構築する必要があるでしょう
- グローバルレベルでトレンドを把握
トレンド2:よかったあの頃に戻って − 古き良きのノスタルジア(懐かしさ)・マーケティング
決して新しい手法ではない「ノスタルジア・マーケティング」。しかし、現状からすれば、コロナ前の 2019 年はどれだけ素晴らしく見えてしまうのでしょう。このご時世だからこそ、「古き良き」のアピールするノスタルジア・マーケティングが効果を発揮します。
2021 年も、ビジネスやブランドを消費者が持つ良き思い出に繋げさせることができれば、現状の不安を一時忘れさせ、消費者に癒しをもたらすことができます。そうすれば消費者との距離がぐっと縮められるでしょう。
懐かしさマーケティングの事例:持っているものを再利用
過去の名試合でファンと盛り上がる NBA
SNS 投稿用の画像や映像を新たに作る必要はありません。在宅勤務やロックダウンでなかなか新しいコンテンツが作れないからこそ、ブランドは既に持っている素材を活かせばお懐かしコンテンツが発信できるかと考えます。有名な例として、過去の名試合での映像を再利用して、バスケットボールの NBA は #NBATogetherLive のハッシュタグで、世界中のファンたちと「よかったあの頃」を振り返ります。
名試合の他にも、NBA は同じハッシュタグで選手の近況インタビューや、現役選手が公式チャンネルを「乗っ取って」ミニクイズや、ファンへのメッセージを発信するなど、スタジアムの代わりにオンラインでファンたちとバスケを盛り上げています。
2021年にできること ノスタルジックになろう
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- ターゲットをよく知る
懐かしさマーケティングを成功させるには、狙っている客層と異なる世代や年齢層も把握しておく必要があります。この手法の大きな課題は、ひとつのキャンペーンに対して「懐かしい!」と思ってくれる客層はごく限られているということです。更に、性別や地域などの要素もこういったキャンペーンの効果に影響してしまいます - 昔のトレンドを掘り下げる
お客様にグッと来させるキャンペーンを作るには、歴史を深く掘り下げる必要があります。例えば、「逆トレンド分析」で、70 年代、80 年代、90 年代に業界や社会全体で流行ったものを探ってみましょう。国内のみならず、国外のトレンドに着眼するのも「古いけどなんだか新鮮」と感じてもらえるでしょう - 「オールド」は新たな「ニュー」
御社のかつてのカタログも探り、過去の製品やサービスを再リリース・再販することで、既存や昔のお客様にとっては懐かしく感じ、若い世代にとっては新鮮さすら感じてくれるしょう - 懐かしさは五感で感じさせる
通常の手法やチャンネルだけでなく、ミニゲーム、歌や音楽、レトロな匂いや味、五感全てに応えるものを使って、お客様とお客様の思い出を繋げられると、より強い「懐かしさ」を醸し出すことができるでしょう
- ターゲットをよく知る
トレンド3: 会えないからこそ話をしよう − カンバゼーショナル(会話型)マーケティング
ブランドが一方的に発信し結果を期待する時代はもう終わっています。2021 年は、ブランドは消費者とお互いにコミュニケーションを取りつつ、関係を強化しながら購入に繋げていくことがポイントとなるでしょう。今回のパンデミックでは特にそういったマーケティング手法の重要性が再認識されっています。
会話型マーケティングとは、直接的な「会話」を通じて消費者とコミュニケーションを取ることです。主な方法として、AI によって自動的な会話を繰り広げるチャットボット・ソーシャルメッセージングから、実際の人間がビデオチャットなどで一対一のコミュニケーションを実現しています。一対多数に向けて情報発信するのではなく、一人ひとりの消費者に対して、パソナライズされたマンツーマンのやりとりの場を提供することがポイントとなります。
この手法はわりと新しいもので、Gartner Research 社の調査によれば 2018 年ころから流行しはじめ、2020 年には BtoB、BtoC を問わず、企業にとって会話型マーケティングは歴とした収入源として認められています。コロナ渦で自粛やロックダウンで人と人が実際に会いづらい状況だからこそ、こういった会話型のマーケティングがとても重要になっています。
AI の更なる発達によって、2021 年は会話型マーケティングの真価がフルに発揮されるでしょう。AI による会話のトーンとマナーは堅苦しい営業トークをやめて、より気さくで自然なものにできれば、消費者から見ればブランドに「人間味」が生まれ、より親しみやすいかと考えます。
会話型マーケティングの事例:「ファンにもっと早くチケットを買ってもらいたい」
チャットボットを駆使して、チケット購入までのハードルを取っ払った全豪オープン
テニスの全豪オープンは、チケットが試合開始より 4 ヶ月も販売されているのにかからわず、ファンは試合日のギリギリになるまでチケットを購入していませんでした。ターゲット広告を設定しても反応が薄い課題を抱えていました。そういったファンたちとのエンゲージメントを更に高めるべく、全豪オープンは Facebook の広告キャンペーンの一環として、チケットの購入を手伝うチャットボットの設置を試みました。
このチャットボットは Facebook メッセンジャーを通じて、会話形式でユーザーをチケット購入のプロセスへ優しく導いたものです。煩雑なフォームや外部チケット予約サイトを避けて、全てをメッセンジャーで完結させることで、公開1週目で通常の予約サイトよりもコンバージョン率が 170% 上昇し、600 回以上のカンバセーションと140回もの購入をサポートしました。
2021年にできること お客様と会話のチャンスを増やそう
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- まず会話をスタートさせる
御社のブランド・ポジショニングを見直し、いかにしてお客様と会話すべきか方法を探ってみましょう。効果的なチャンネルとして、チャットボット、ソーシャルメディア、メッセージアプリ、携帯のメール、質問型 SNS の投稿などが考えられます - カスタマージャーニーを見直す
御社が発信しているコンテンツを見直して、訪問者や潜在顧客を次のレベルまで持っていく新しい方法を見つけ出しましょう。例えば、ウェビナーや製品デモのライブストリーミングは販売プロセスに人間味をもたらすことができるでしょう。営業色の強すぎる・売込みすぎるコンテンツは返って消費者の反感を買い、ブランドから遠ざけさせてしまうでしょう - トンマナをより柔らかく
ブランドに人間味をもたらしましょう。堅苦しい無味乾燥なセールストークはやめて、親しみやすい会話のトーンとマナーに注力しましょう。そうすればお客様との距離が一気に縮まるでしょう - マーケティングとカスタマーサービスの連携を強化する
お客様との会話の多くはマーケティングではなくカスタマーサービスで起きるでしょう。別々の部門として扱うのではなく、しっかりと連携をさせることでよりお客様にフィットしたソリューションや、新たなマーケティングのチャンスが生まれたりうするでしょう - 顧客のデータを一箇所に集結させる
日々の業務で集まったお客様のデータ:チャット履歴、メール、電話の通話履歴などを一箇所に集結させましょう。それらをカスタマージャーニーと照らし合わせれば、新しいチャンスや課題が見つかったり、ブランドに影響するネガティブな要素の早期発見に繋がるでしょう
- まず会話をスタートさせる
トレンド4: 古いトレンドが新しいトレンドに −昔ながらの情報発信方法が復活
トレンドとは来ては去るものもあれば、循環するものもあります。マーケティングの手法も同じなのです。かつて流行っていたものや、効果的だったものが急に再来したりします。この不安で心細いご時世では、特にそうです。2021 年は「オールド・スクール(昔の)」マーケティングが再度流行り出すでしょう。
例えば、皆さんもよくご存知の「ニュースレター」や「ポッドキャスト」のような形式があります。最新の手法ほど洗練されてはいないかもしれませんが、消費者にとってはとても親しみやすいコンテンツの形式ではあります。
北米と比べて、音声配信に関しては日本ではこれからといった感じですが、これからのテレワークの定着など、自宅にいる時間が長くなると同時にラジオを聴くチャンスも増えていくでしょう。
音声配信のサービスの紹介
- 気軽に音声コンテンツが収録・配信できるアプリ「stand.fm(スタンドエフエム)」
- ネットラジオの代名詞にもなった Apple 社による「Podcast(ポッドキャスト)」
- 厳選された音声番組配信プラットフォーム「Voicy(ボイシー)」
- 匿名音声配信サービスアプリ「Radiotalk(ラジオトーク)」
2021 年にできること オールド・スクールをニュー・スクールに
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- 消費者が欲しがる情報の提供に集中する
関連性の高い情報を素早く提供することがポイントになるでしょう。動画コンテンツもいいが、制作に時間がかかったり、自宅では大変だったりします。そこで音声のみのコンテンツや従来のニュースレターに切り替わって発信のスピードアップを目指すべきでしょう - ニュースレターを使って潜在顧客を育てる
BtoC、BtoB を問わず、ニュースレターは今でもとても有効なマーケティング手法です。顧客データベースのセグメンテーションをさらに工夫し、高度なパーソナライゼーションができれば、消費者が求めている情報をより的確に提供できるでしょう - ポッドキャストやラジオ配信のチャンスを見つけ出す
北米と同様、日本でも音声コンテンツの需要が今後増えていくと考えられます。「うちにはちょっと合わないんじゃない?」と思わずに、積極的に音声コンテンツを発信するとよいでしょう。また、在宅勤務で動画コンテンツやライブ配信が難しい場合はぜひ音声コンテンツの発信を検討するとよいでしょう - ソーシャルリスニングに音声コンテンツを追加する
通常のソーシャルリスニングは主に文字とビジュアルコンテンツをピックアップするため、音声コンテンツのエンゲージメントを逃している可能性があります。音声アナリティックスもできるソーシャルアナリティックスプラットフォームを利用する必要があるでしょう
- 消費者が欲しがる情報の提供に集中する
トレンド5:コンテンツの価値がクオリティより重要になる – Lo-Fi コンテンツのススメ
多くのビジネスがテレワークやリモートワークを余儀なくされた2020年。それによってソーシャルメディア向けコンテンツ(特に動画コンテンツやライブ配信)の制作プロセスは自宅でも発信できるように変更しなければいけなくなりました。
自宅で発信される動画コンテンツやライブ配信は、制作のクオリティが低くても、コンテンツの内容に価値があれば、消費者は同じようにエンゲージするでしょう。
Hubspot 社ソーシャルメディアマネージャーのヘンドリクソン氏云く、「コロナ禍は多くのブランドが発信するコンテンツのプロダクションクオリティを犠牲にせざるを得なくなりました。プロフェッショナルなスタジオやたくさんの機材がなく、Lo-fi になったが、その一方で人間味は増し、自分と同じように自宅に閉じ込められてスマホで撮影したり Zoom で発信したりしているんだと、消費者にとっては親しみやすくもなった。」
よって 2021 年は Lo-Fi でも価値のあるコンテンツ発信に注力できれば、消費者はちゃんとそのコンテンツに反応してくれるでしょう。
番外編: 真実をさらけ出してファンを獲得 − 見栄えしないSNSのプロフィール写真
Lo-Fi コンテンツといえば、ソーシャルメディアでプロに撮影してもらったビジネス用の顔写真を敢えて自撮り写真に変えて、ネットで反響を及んだ興味深い事例をひとつ紹介したいと思います。
ある日、アメリカ・ノースカロライナ州で HR コンサルタントとして活躍しており、3児の母でもある Lauren Griffiths 氏は自身の LinkedIn プロフィール写真を見て、「これは今の私とはあまりにもかけ離れている」と思いました。
パワースーツからメイク、ヘアスタイル、表情までが完璧に整った、プロフェッショナリズムの塊のような写真と比べて、コロナになっては在宅勤務になり、最近の日常とはむしろ「働くママ」のイメージが現実に近い感じたため、「真の姿」を伝えるべく、写真を変えました。
Griffiths 氏の投稿によると「このご時世ではプロの自分とプライベートの自分の境界線がとても曖昧になったから、それを写真で表現したかった。本物のリーダーシップについてたくさん読んだり書いたりしてきた身として、見栄の張ったカッコいい写真よりも偽りのない本当の自分をさらけ出してこそ、キャリアにプラスに働くと信じている」という。
Griffiths 氏の写真と投稿は賛否両論があったものの、LinkedIn では 3,600 万回以上閲覧され、80万以上のリアクション、28,000 以上のコメントが寄せられました。さらに、本人のアカウントには 24,000 以上のつながりリクエストが届いたという。
この事例から寄せられたコメントの中では、コロナ禍による「ニューノーマル」での仕事のあり方、働き方、プロとプライベートの自分のあり方から、ビジネスの世界における性別や人種のステレオタイプまで、とても考えさせられる投稿でもありました。
まとめ 2021 年にソーシャルメディアでできること
いかがだったでしょうか?コロナ禍が続き、緊急事態宣言やロックダウンが再度論じられている中、2021年は昨年と同様に、人と人との繋がりを意識させる、思い出させる、安心する、落ち着かせる、消費者が抱える問題を解決してくれるコンテンツが必要とされているのではないでしょうか。その中でビジネスができるものをもう一度見てみましょう。
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- コロナコンテンツは4C(コミュニティ、無接触、清潔さ、思いやり)を意識して制作
- ノスタルジア(懐かしさ)マーケティングを起用
- カンバゼーショナル(会話型)マーケティングの導入を検討
- 昔ながらの情報発信方法を利用
- 消費者が欲しがる情報の提供に集中する
- ニュースレターを使って潜在顧客を育てる
- 音声コンテンツを発信するチャンスを見つけ出す
- ソーシャルリスニングに音声コンテンツを追加する
- 制作クオリティよりコンテンツの価値を意識する
- 消費者の助けになるコンテンツを発信する
- 自宅でもできる迅速なコンテンツ発信方法とフォーマットを見つける
- 「現状」や「真の姿」を見せて消費者との距離を縮める
参考記事:
- Social Media Trends 2021 Global Report by Talkwalker & Hubspot
- 9 Social Media Trends Marketers Should Watch in 2021 by Hubspot
- 2020 Trends and 2021 Predictions by Sproutsocial
- Crisis Marketing: How brands are addressing the coronavirus by Think with Google
- Cottonelle Helps Consumers Roll with COVID-19 Challenges by AMA
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